究極のロードバイクを求めて
数々の勝利を収めてきたイタリアの国民的なスプリンターである、マリオ=チポッリーニは、現役時代に数々のトップレンジバイクを乗り継いできた。
量産品をべースとしたそれらのバイクは、乗るたびに一体感が増していくが、いつもある時点で限界があることに気づかされてしまった。
現役時代にマリオ=チポッリーニは要求の多い選手と言われてきたが、それは、スプリンターである彼の脚力を受け止め、その全てを推進力に変えてくれるバイクが無く、製品の限界を感じていたからであった。
そこで彼は数年かけて、理想とするロードレースバイクをつくるため、解決策を洗い出すことにした。
イタリア製へのこだわり
イタリアは、スチールフレームの時代に世界一のロードレースバイクを生産していた。しかし、カーボン全盛期となった現在は多くのイタリアンブランドが、国外で製造するようになった。
重要なことは、マリオ=チポッリーニのレース経験を具現化させることのできる、世界一のクラフトマンシップを持ったイタリア製の優秀なフレームを復活させること。
そんな時に、カーボンの優秀なイタリア人技術者である、フェデリコ=ゼチェットと知り合うこととなる。
彼がマリオ=チポッリーニの考えに賛同し、イタリア国内で2つとない特別な生産ラインが誕生することとなった。
MCipolliniブランドの誕生
初めて試作品を試乗したマリオ=チポッリーニは、「まだまだ未熟な車体と直感したが、そのレベルはすでに今まで乗ったどのバイクよりも優れている」と感じた。
そして、その後の実験においても、長年養ってきた感覚は工学的にも正しかったことが立証された。
このバイクの誕生を「このバイクがあったなら、確実に189勝を超えることができていたであろう」とマリオ=チポッリーニは表現した。
MCipollini RB1K 2014 English version from Mcipollini on Vimeo.
CIPOLLINIバイクコンセプト
チポッリーニバイクの共通コンセプトは、ペダリングパワーをロスなく推進力に変えること。それは強靭なパワーを発生させることのできるスプリンターのマリオ=チポッリーニが勝利から得て生み出した理想とするロードレースバイクの形です。
各モデルは様々なロードレースシーンに合わせて理想化されたレースバイクであり、すべてのモデルがトップレンジのプロ仕様フレームです。
プロより脚力が少ない一般ライダーにはオーバースペックに聞こえるパワーロスのないフレームコンセプトは、少ない力でもロスなく推進力に変える力を持っているため、ケイデンスを高くしてペダリングすることで、よりその潜在能力を発揮し、スピードとしてライダーに還元してくれます。
また、単に硬いのではなく、長距離を走るステージレースに対応できるよう、剛性と振動吸収が高次元でバランスされており、マリオ=チポッリーニが何を求めて設計したのか、如実に体感することができるでしょう。
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